「PFAS汚染の現状、問題発覚後の企業や世界の動き」
ハイサイ!!
津波警報のドキドキから、あっという間に日常に戻っております。
何事もなかったかのように。。
でもいい教訓。生きてるってありがたい。生きてるだけで丸儲けってほんと。
変わらずなにもないって、退屈じゃなくてありがたいこと。忘れちゃいけないなぁ、と思いました。
さて!!
今日は前回に引き続きまして
「PFAS汚染の現状、問題発覚後の企業や世界の動き」を書いていきます!!企業や世界の
少しでも自分で身を守るためにも、一緒に学び、得た知識を生活の中で生かしていきましょう!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓『PFAS汚染の現状と、企業や世界の動き』
①ピーファス問題発覚
1990年代後半、ピーファスの難分解性が注目され、環境汚染への懸念が研究者たちから指摘されていました。2000年、ピーファスの一大メーカーである3M(スリーエム)社がピーフォス・ピーフォアの製造を2002年までに自主的に中止すると公表したのです。
これが、ピーファス問題への取り組みの始まりでした。
さらに2025年までにアメリカの大企業であり、ピーファスを開発したスリーエム社は、すべてのピーファス製造から撤退すると公表しました。 スリーエム社が莫大な利益を生むピーフォア・ピーファスの製造をなぜ中止したのか?? 実は、スリーエム社は分解されづらく環境に残り続け、野生動物や人体にも蓄積されやすいことがわかっていたのです。(驚くことに、1960年代にすでに北極や南極の海棲生物の血液や肝臓にピーファスが蓄積されていることがわかっていたのです!) それでも莫大な利益を出すピーファス製品の製造販売をやめませんでした。すると、アメリカのスリーエムの工場周辺の住民や行政から健康被害などの団体訴訟を起こされ、2023年6月の和解交渉で100億ドル(現在のレートで日本円にすると1兆5千億ほど!)の賠償金を払うことになったのです。
簡単に言えば、このままいくと、ピーファス製品で利益を得るどころか、訴訟の賠償金で会社潰れるわーーーってことで製造中止するわけです。「みなさまの健康を考慮して・・」とかじゃなく、また訴訟されて多額の賠償金要求されても困るからね、ってことですよね。とんでもーーー!!!言葉失う。。。
②日本のピーファス汚染の現状
2000年のスリーエム社のピーフォア・ピーフォス製造中止を受けて、日本でも京大の小泉明夫教授の下でチームが組まれ、ピーファス汚染調査が始まりました。2002年から2003年にかけ、全国79ヶ所の河川の水、6水道水、6海域を分析したのです。 すると、おったまげーー!!東京の多摩川でピーフォス、大阪の淀川でピーフォア高濃度で検出されました。
また基準値を下回りますが、兵庫、大阪でも比較的高い数値のピーフォアが水道水からも検出されました。ピーファス汚染は、沖縄だけじゃないんですよ・・・。 さらに詳細に調査したところ、多摩川上流下水処理場では、横田基地(米軍)の下水を処理していることがわかりました。おそらく消火訓練で使われたPFASを含む泡消火剤が流れ出ていると思われます。 また、淀川支流の安威川流域下水処理場の放流口において、最大値で環境省の指針値の1000倍以上の濃度のピーフォアが検出されたのです。排出源は、エアコンや空気清浄機などの空調機器でもおなじみの超大企業D社・・・そのフッ素化学工場がピーファス汚染源だったのです。
米国でも3M社やデュポン社の工場付近で汚染が広がっていたのと同じく、日本でもピーファスを扱う工場からの排出で周辺の河川や土壌が汚染されていることがわかりました。
にもかかわらず、世間的にはあまり大々的に騒がれていませんでしたよね・・・。
他にも、地下駐車場・立体駐車場でのスプリンクラーの誤作動により、ピーファスを含む泡消火剤が噴出して、施設外への流出が日本各地でありました。泡まみれの駐車場、ふわふわと周辺を漂う白い泡のニュースをご覧になった方も多いと思います。 昨年、那覇市の駐車場でもありましたし、海老名市、札幌市、大阪市、名古屋市などの駐車場でも機械の誤作動などで流出しています。量や経路によっては、周辺の河川や土壌・地下水の汚染が懸念されます。
そして、ピーファス問題が日本でも大きく取り上げられるきっかけとなったといっても過言ではない、『沖縄のピーファス汚染問題』。 2016年に、沖縄の北谷(ちゃたん)浄水場の水道水がピーファスに高濃度で汚染されていることがわかりました。ここから那覇市の一部、沖縄市、浦添市、宜野湾市、北谷町、中城村、北中城村に水道水として送水され、約45万人の住民が使っていたのです。色も匂いもしないピーファス。知らない間に汚染された水を使っていたんですよ。安全であるはずの水道水ですよ?生まれて間もない赤ちゃんからお年寄りまで、45万人ものひとたちが。胸が痛すぎる。
取水源の一つである倉敷ダムに流れ込む、嘉手納基地周辺の井戸や川(比謝川や大工廻川など)の汚染がひどいことがわかっています。 さらに2020年、テレビやネットニュースでもご覧になった方も多いかと思いますが、普天間基地から大量の泡消火剤が放出され、牧港川沿いや近くの公園や、なんと小さなこどもたちがいる保育園に白い泡がぷかぷか飛んできたのです。『白い泡は危険なので触らないように』と放送が流れ、周辺住民は不安と恐怖で、騒然となりました。怖いわっ!!! そしてまさかのこの原因が、普天間基地の格納庫のすぐ近くで隊員たちがバーベキューをしていたところ、誤作動が起きて、泡消火剤が放出されたそうです・・・・。かかかかか格納庫のすぐ近く???(震)BBQは、海でやろうぜ。。。ビーチパーリーでさ。怒りを通り越して、聞いてあきれますよね。。。アカンわ。
他にもわかっているだけでも数件、基地からの泡消火剤の流出事件があるのです。難分解性ですから、一度汚染されるとなかなか元通りにならず、汚染が広がる一方。
そしてですね、基地の消火訓練施設の約250メートル先には、小学校があるんです。基地の雨水も流れ込むんです。
案の定、運動場の汚染も判明しました。体育の時間に、重さ8キロヘリコプターの窓枠が落ちてきたこともあります。ぞっとするぜ。まじで。でもお願いしても対策をしてくれない。日米地位協定があるから基地への立ち入り調査もしてくれない。
こどもを安全な学校に通わせることすら叶わない。ただ、生まれ育ったこの島で子育てをしたいだけなのに。これが日本の米軍基地の7割を負担する、小さな島の沖縄の現状です。沖縄の『戦後』は続いています。
③ピーファスを使わない社会への取り組み
2001年に「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」が採択され、とりわけ「人口合成有機化合物」の削減が目標に掲げられました。 2019年にはピーフォアとピーフォア関連物質が追加され、新規製造や輸入が規制されました。加盟国は各国の法令で規制することが義務付けられています。 そのため日本でも、化学物質に関する法律で第一種特定化学物質に指定したり、2020年に(やっと)厚生労働省が水道水に対して、そして環境省が河川や地下水に対し、ピーフォアとピーフォスの合計で1リットルあたり50ナノグラムという暫定指針値を定めました。 加えて昨年2023年にようやくピーファス対策強化の議論が始まったようです。暫定目標値の見直しも検討しているとのこと。ピーファス・ピーフォアも水質汚染防止法の指定物質となりました。自治体にも土壌のピーファス分析の方法が環境省から通知されたそうです。
ちなみに「目標値」は、検査をしたとしても公表義務がないものなのです。(えーーっ) 早く法的な効力を持つ「基準値」を作っていただきたいものです。
一方、アメリカではピーファスを規制する動きが進み、飲料水中の目標濃度がどんどん低くなっています。健康リスクを予防するためには、可能な限りピーファスによる暴露を減らすべきということで、2023年にはピーフォス、ピーフォアそれぞれ1リットルあたり4ナノグラムという規制値案を出して規制強化を計っています。(※日本はいまだ50ナノグラム・・・・)
EU諸国でも、将来的にピーファスを全廃することが提案されてます。世界は対応が早いですねーーーー。
長くなりましたが、今日はこのへんで・・・・。
読んでいて、「とんでもねー!!」と危機感を抱いた方もいらっしゃるかと思います。我々も、毎度書いていて頭が痛いです。(苦笑)いやー、知らないところでとんでもないことが起きてます。ピーファス汚染に限らず、いまはとんでもない方向へ世界は進んでいるような。。。自分で考えて、調べて、守るしかない。
次回は、「ピーファス汚染から身を守るために」です!
今回もお付き合いいただき誠にありがとうございました!!!!あなたもピーファスマニアに近づいてますな。
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